映画

『バニラ・スカイ』

『バニラ・スカイ』キャメロン・クロウ監督(2001年米)ストーリーは、ざっと説明するのが難しいような内容なので割愛。 途中からかなりSFチック(?)になるのだけれど、実際のところ最後まで見終えても、解釈が幾通りもあって、あれこれと考えさせられる…

『ジェイン・オースティンの読書会』

『ジェイン・オースティンの読書会』ロビン・スウィコード監督(2007米)本を読む、という行為を物語りの中心に据えた映画である。他の本好き(読書好き)の人はどうだかわからないが、少なくともボクは、けっこう人の読書スタイルに関心がある。 “読書スタイ…

『うつせみ』

『うつせみ』キム・ギドク監督(2004年韓国)主人公となる男は、映画の中ではひと言も話さない。相手となる女は、ひと言『愛しているわ。』とだけ話す。そのほかの登場人物には会話があるが、印象としては、無言劇のような映画だ。比較的感情表現がオーバー…

『ミリオンダラー・ベイビー』

『ミリオンダラー・ベイビー』(2004年米) (ネタバレ気にせず書くので、未見の方はご注意)なかなか見る機会がなく、ようやくDVDを借りて見ることになった。この映画については、誰もが言うラスト30分の意味が見る前からずっと気になっていた。見終わ…

『リトル・ミス・サンシャイン』(2006年米)

『リトル・ミス・サンシャイン』(2006年米)2007年度のアカデミー賞脚本賞を受賞した映画。 チラシには“ロードムービー”と書かれているが、そこはそれ、アメリカのロードムービーなので、小品といえども、スリルとサスペンスあり、ドタバタありの盛りだくさ…

『夏物語』(2006年韓国)

なんとなくありふれた感じ、と言えなくもないけれど、それを飽きさせずに見せるという部分では、よく出来ているという印象を持ちました。まだ上映中なのでネタバレは避けますが、一言で言えば、青春恋愛映画、と言ってしまえる内容です。主演のイ・ビョンホ…

『珈琲時光』(2003年日本)(ビデオ)

封切りの時に、確か新宿高島屋にある、テアトルタイムズスクェアでやっていたと思う。もともとアイマックスシアターだった、大きなスクリーンと傾斜のある座席の仕様がけっこう好きな映画館で、見たいなと思っていたのだが、結局見逃していた。 地味な作品だ…

『コウノトリの唄』(銀座シネパトス)

ベトナム人のスタッフによるベトナム戦争を描いたベトナム映画、という宣伝のことばに興味をそそられ足を運ぶ。ドキュメンタリーの部分とドラマの部分がいまひとつうまく消化されていない、という印象はあるが、ドキュメンタリーの部分に登場する人物が、ド…

『誰も知らない』(ワーナー・マイカル板橋)

1988年に起こったという「西巣鴨子供4人置き去り事件」を僕は記憶していない。16年前ということであれば多少なりとも記憶に残っていてもいいはずなのになぜだろう。「悲惨な事件」というファイル名で記憶にインプットされているものが、その後に次々…

『ロスト・イン・トランスレーション』(新宿武蔵野館)

映画館で映画を見るのは、どれくらいぶりだろうか。この映画のことは、あちこちで断片的に情報があって、見てみたいと思っていた。雨の日曜日、新宿武蔵野館のモーニング・ショーはわりと年齢層も高い感じで、ひっそりとした雰囲気。映画はというと、強いメ…

『ケス』(1969年英)(ビデオ)

どこかで見てみたいと思っていた映画なのだけれど、たまたまいつも行くTSUTAYAで見つけることが出来た。こんな地味な映画もレンタルにあるとは嬉しい限り。とにかく地味で素朴で、ドキュメンタリーのような印象すら受けるほどだ。しかし、見終わってから思い…

『モンスーン・ウェディング』(2001年インド)(ビデオ)

いわゆるインドの娯楽映画というジャンルについて、全く未知であるので、唄って踊ってというお楽しみ付きの映画の中で、この映画がどの程度オーソドックスなものなのかが判りません。しかし、初めて見た感想としては、もっと様式的なインド映画というパター…

『チョコレート』2002年(米)(ビデオ)

2002年のアカデミー賞で、ハル・ベリーが最優秀主演女優賞をとった作品。 簡単に書くと、死刑囚の妻と、死刑を執行する側である看守の男が偶然知り合い恋愛関係になる、という話なのだが、内容的にもかなりシリアスな作品である。演出は控えめで描写も淡…

『髪結いの亭主』1990年(仏)(ビデオ)

だいぶ前からいつかは見たいと思っていた映画で、ようやくレンタルDVDで見ることが出来た。80分と少しという、映画としてはかなり短めの作品だろう。 何故見たいと思っていたかについては、誰かのエッセイ(だったかコラム)にこの映画のことが出てきた…

『永遠の1/2』佐藤正午原作・根岸吉太郎監督(1987年)(ビデオ)

昨年、本を読んだあと、どうしても映画化されたものも見たくなり、レンタルビデオ店などを探したのだが、なかなか見つけられなかった。ようやくYahooのオークションで見つけたものが、全然入札もなく300円で落札。ああ、オークションって有りがたいとつく…

『Sweet Sixteen』(新宿武蔵野館)

映画を見る場合、ボクはできるだけ事前に何も情報を入れないようにして見たいと思っている。最近は映画もドラマも、“見どころ”などとと称して公開前におおかた解説や映像を丁寧に教えてくれたりすることがあるけれど、見たいと思う映画ほど、できるだけそう…

『メメント』(ビデオ)

何年か前にNHK特集で“脳”についてのシリーズがあった。その時の一本で取り上げられていたと思うのだけれど、“短期記憶の障害(直前のことを記憶できないこと)”というのがあるそうだ。自分のことや子供の頃のことはしっかり記憶されているのに、さっき何をし…

『めまい』(ビデオ)

ヒッチコックの中で、僕がもっとも好きな作品が、この『めまい』と『北北西に進路をとれ』の二本。あらためてDVDをレンタルして見直したのですが、やっぱり実に面白い映画です。ヒッチコックといえばスリラーまたはミステリーという印象があるけれど、この作…

『青い夢の女』(ビデオ)

ジャン・ジャック・べネックスの『ディーバ』を初めて見たときのワクワクは、僕の映画体験の中でもとても好ましいものの一つだ。その後の作品も、二作目の『溝の中の月』以外はすべて見てきているし、そのどれも、僕自身はとても楽しめた作品だった。といっ…

『GO』(ビデオ)

在日韓国人を主人公にした青春映画(と言っていいかな?)。確か去年の作品ではなかったか。新聞の批評も好評だったし、見てみたいと思っていたのだけれど、結局はビデオでの鑑賞になってしまった。 見てみたいという理由のもう一つは脚本が宮藤官九郎という…

『アイス・ストーム』(テレビ)

何とも言えず、静かで、寂しく、物悲しい雰囲気。そしてそこが好きな映画。実は2〜3年ほど前にビデオでは一度見ているのだけど、もう一度見たいなあと思っていた。あんまり時代背景は強調されていないのだけれど、ニクソンが出てくるテレビのシーンや、バ…

『オール・アバウト・マイ・マザー』(ビデオ)

スペインの映画で、2000年のアカデミー賞外国映画賞の作品。けっこう目まぐるしく展開するストーリーで、しかもそれがかなり盛り沢山な人間関係の中で起こるので、劇画っぽいなあ、と思ったりした。うまく理解してもらえるかどうかわからないが、昔売春…

『ワンダーボーイズ』(ビデオ)

何のスペクタクルもないけれど、面白い映画は面白い。全然目立たなく公開され、終わってしまったようだけど、映画が好きっていう人はビデオで見ると楽しめる映画だと思う。処女作の評価だけで大学教授となり暮らしをたてているうだつのあがらない作家が、女…

『接続−ザ・コンタクト−』(ビデオ)

1997年制作の韓国映画。今回見るまでは知らなかったのだが、本国ではかなりのヒット作だったそうで、インターネット・ブームのきっかけでもあったとのこと。アメリカ映画にもあったし、日本でも確かあったし、どこの国でも一本はあるということか、インター…

『ギター弾きの恋』(ビデオ)

ビデオでの鑑賞。ウディ・アレンは比較的好き嫌いの好みがはっきりでる映画作家ではないか。僕はわりと昔からのファンだけれど、その話をすると、だいたいは好きか嫌いかのはっきりとした反応があるように感じる。この『ギター弾きの恋』は、語り口・作風や…

『シーズン・チケット』

主人公の2人の少年が、自分たちがファンであるサッカーチームのシーズンチケットを手に入れようと、奮闘するというストーリー。奮闘といっても、子守りからゴミ回収、万引きから銀行強盗まで、とにかくあらゆることを思いつくままにやっていくのだが、でこ…

『13days』(ビデオ)

ビデオでの鑑賞。ケネディ大統領の時代のキューバ危機の13日間を描いたもの。アメリカ映画にしては、地味な演出だったが2時間半あまりの長丁場も飽きずに見られた。キューバ危機と言っても、実際はアメリカとソビエトの対立がキューバという国において展…

『誓いの休暇』(ビデオ)

撮りためてあったビデオの整理のついでに出てきた『誓いの休暇』を見る。旧ソ連の時代の名作といってもいいんじゃないかな。テレビやビデオで何度も見ている。仰々しい大作でもなく、これがソ連の映画? っていうくらい地味でヒューマニズムに溢れた映画で、…

『スモーク』(ビデオ)

1994年の作品だが、ロードショー時に見逃し、ビデオ化された後もいつもレンタル中で借りられず、その後すっかり諦めていたのだが、昨日たまたまMXテレビで放映されたのを見た。今となってはあまり確かな記憶はないが、たぶん見たいと思ったのは、ウィリアム…