2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『遠い朝の本たち』須賀敦子著(ちくま書房)

本、あるいは読書をめぐるエッセイである。実は時々読んでみようと、何度か手に取ったことのある著者の本なのだが、なかなか実際に読むには至らず今回読んだこの本が始めてだった。 1927年生まれというから、昭和2年、自分の母親と同じ世代である。とい…

『きれいな肌』(新国立劇場)

3週間ほど前の新聞に新国立劇場の広告が掲載されていて、ふと見かけて行ってみようという気になった。 パキスタンの作家の書き下ろし作品、“西洋社会におけるイスラム教”がテーマとなっていること、一度ナマで見てみたかった中島朋子という女優、そんなとこ…

『ブローティガンと彼女の黒いマフラー』

『ブローティガンと彼女の黒いマフラー』川西蘭著(トレヴィル)ブローティガンの小説はまだ読んでいない。ずっと気になってはいるものの、なかなか手をつけていない。 いつか読むつもりでいるうちに、同じように気になっていた、こっちの小説を先によむこと…

『対話の教室』

『対話の教室』橋口譲二・星野博美著(平凡社) −あなたは今、どこにいますか?−2000年に行った写真のワークショップについての記録。 写真のワークショップといっても、読み終えてみると、写真は目的ではなくて手段のほうだろう。目的は、たぶん、自分…