2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『遠き山に日は落ちて』佐伯一麦著(集英社文庫)

色々読む本がたまっている中、この前読んだ『まぼろしの夏 その他』がとてもよかったので、ちょうど文庫の新刊で出たこの小説を読んでみました。この『遠き山に日は落ちて』は連作の短編のような形式の小説。3人の子供もありながら離婚した、小説家斎木と、…

THEATRE1010開館記念公演『楡の木陰の欲望』(THEATRE1010)

北千住の再開発された新しいビルに出来たホールに行って来た。といってもそれが目当てではなくて、勿論芝居そのもの、そして女優寺島しのぶ、演出ロバート・アラン・アッカーマンという取り合わせに興味を持っての観劇。ユージン・オニールという劇作家は、…

『まぼろしの夏 その他』佐伯一麦著(講談社)

以前からちょっと気になっていた作家なのだけれど、先日図書館でふと思い出し、何冊か中身を見て短編集であるこの本を借りてきた。予想していたよりもずっと地味な感じの小説であったことにまずちょっと驚いた。しかしその静かなで落ち着いた雰囲気は決して…

『薔薇の雨』田辺聖子著(中公文庫)

初めて読む田辺聖子である。といってもこれも先日の『戻り川心中』と同じく、光文社文庫の『別れの船』に入っていた『ジョゼと虎と魚たち』を読んで、これはいけそうだと思ったことから繋がる読書だった。もう一人身近なところでは、連れ合いにも勧められて…