2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『虚構の楽園』ズオン・トゥー・フォン著(段々社)

以前読んだ『ベトナムの人』(2003年6月30日参照)の中で、この本のことが書かれていて、機会があれば読んでみたいと思っていた。1988年にベトナムで出版され、日本語訳は1994年に出版されている。充分に現代ベトナム文学といえる新しい作品…

『黄金の国2003』 離風霊船公演(ザムザ阿佐ヶ谷)

初めての劇場(というか小屋といったほうがよいか)の、ザムザ阿佐ヶ谷という場所。靴を脱いで板の間の段々のような客席で見る。離風霊船の芝居は最初に見てからもう15年くらいになるだろうか。当時は、芝居が終わって劇場を出ると、今、目の前で芝居を演…

『アルマジロの日々』永倉萬治著(幻冬社)

長編としては遺作になるだろうか(『ぼろぼろ三銃士』は実質的に奥さんとの合作なので)。2000年5月発行の書き下ろし作品である。ファンであるわりには、僕自身、作者の詳しい経歴を知らないので、どこまでが事実なのかはわからないけれど、物書きとし…

『髪結いの亭主』1990年(仏)(ビデオ)

だいぶ前からいつかは見たいと思っていた映画で、ようやくレンタルDVDで見ることが出来た。80分と少しという、映画としてはかなり短めの作品だろう。 何故見たいと思っていたかについては、誰かのエッセイ(だったかコラム)にこの映画のことが出てきた…

『流砂』 藤田宜永著 (講談社)

長編ではあるけれど、とある一編の映画を見るような恋愛小説です。若い頃、というか、まだ恋愛というものについては子供だった頃、恋愛感情というのは宇宙の広がりように果てしの無いものだと思っていたことがあった。若かったなあ。今から思えば、自分なが…

『魔羅の肖像』 松沢呉一著 (新潮OH!文庫)

ぶ厚く、読みでがある本である。しかも内容は全編"オ○○コ"と"オ○ン○ン"に関する話。 自分が読んでおいてよく言うが、実際、誰が読むのだろうと考えてみると、よくも文庫化されたものだと思う。全編"オ○○コ"と"オ○ン○ン"に関する話、といってもどのような内容…