『GO』(ビデオ)

在日韓国人を主人公にした青春映画(と言っていいかな?)。確か去年の作品ではなかったか。新聞の批評も好評だったし、見てみたいと思っていたのだけれど、結局はビデオでの鑑賞になってしまった。
見てみたいという理由のもう一つは脚本が宮藤官九郎というのもあった。“大人計画の”という前振りはもう必要なくなる最近の活躍ぶりだけれど、この映画の少し前あたりから僕自身もこの劇団がかなり気になる(というかお気に入り)存在だったので……。

映画はストレートな青春映画と言っていいだろう。恋愛・家族・友情などの要素がとても暖かい視線で描かれている。そして“在日”という立場について、自分が意識するしないに関わらずつきつけられるこの問題への向き合い方というのが、この映画の大きなテーマのひとつでもある。同じ在日同士、そして家族の中で、そして日本人との関係において、在日韓国人という立場の人がどんな感覚・意識・考え方を持つのかというところに、見る人は少なからずハッとさせられるものがあるのではないだろうか。