2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『写真を見る眼』長谷川明著(青弓社)

“戦後日本の写真表現”というサブタイトルがついたこの本は、濱谷浩や土門拳、木村伊兵衛あたりから、森山大道、荒木経惟まで、15人の写真家の代表的な写真集をとりあげ、写真表現の歴史的な意義や位置付けなどを解説している。 ボク自身、本当の意味で写真…

『戻り川心中』連城三紀彦著(ハルキ文庫)

少し前になるけれど、ここにも書いた光文社文庫で宮本輝編集の『わかれの船』という、色々な人の短編を集めた本で、特に印象に残ったのが、連城三紀彦氏の『桐の柩』という作品だった。この短編が収録されているのがこの『戻り川心中』という短編集です。 元…

『赤鬼(タイ・バージョン)』 野田秀樹 作/演出(シアター・コクーン)

初演の時には見逃してしまったのだが、今回はジャパニーズ・バージョン、ロンドン・バージョン、タイ・バージョンの連続上演ということで、本当は勿論日本語(ジャパニーズ・バージョン)で見たかったのだけれど、チケットがとれたのはタイ・バージョンだっ…

『コウノトリの唄』(銀座シネパトス)

ベトナム人のスタッフによるベトナム戦争を描いたベトナム映画、という宣伝のことばに興味をそそられ足を運ぶ。ドキュメンタリーの部分とドラマの部分がいまひとつうまく消化されていない、という印象はあるが、ドキュメンタリーの部分に登場する人物が、ド…