『猫背の王子』中山可穂著(集英社文庫)

1993年に刊行された著者のデビュー作。一度絶版になっていたところを2000年に文庫化されたものらしい。既に2作品を読んでいるのだけれど、この小説は勢いで書いたようなパワー、エネルギーに圧倒される感じ。
自伝的ということでは必ずしもないようだけれど、著者が小説家になる前に関わっていた演劇の世界を、文字通り舞台にした、フレッシュな感じの小説だった。

もうひとつ『天使の骨』という姉妹作(とでもいったらいいのかな)があるようなので、こうなったらそちらも読んでみるしかないか。